一応このブログは、ゲームと歴史をメインにしたブログのつもりなんで(笑)。
しかしお届けするのは、音速遅く今更4ヶ月前の話題なんですけどね(笑)。
題して、『測られて伸びる遺跡・長城』
(某webラジオ風イントネーションで読もう!)
今年の4月に、万里の長城の最新の測量結果が中国政府より発表になりました。
その結果、なんと従来より2500kmも総延長が伸びるという、驚きの結果に。
リンク先の記事によると、旧来の全長が6350km。
そして、新たな全長が8851.8km。
従来の約39%の伸び率です。いくら何でも、おかしいでしょ!?そんなに伸びますか?
調査・測量して最新の結果を出したとの事で、最初私は以下の絵のように考えていたのですよ。

実は真っ直ぐだった場所がもっと曲がっていた。もしくは、一列だと思っていた場所が実は二列城壁があった。そんな感じに。
こうすれば、直線が曲線に変わる長さ分&二重の城壁の長さ分、数字を稼ぐ事が出来るじゃないですか。
ところが、記事をよく読むと・・・
>調査チームは最も東の遼寧省虎山から甘粛省嘉峪関まで、(リンク元記事より引用)
・・・あれ?
『万里の長城』と言ったら、最東端は、天下第一関『山海関』から、最西端の、シルクロードの玄関口『嘉峪関』まで、ですよね、(中国史マニアの)常識的に。
・・・『遼寧省虎山』ってなに?どこ?
ぐぐる!
流石、ウィキペディア先生、何でも知ってる!
虎山長城
>それまで山海関が東端とされていたが、この発見により中国長城は1000数km延長させて虎山を長城の東端と言い換えた。(ウィキペディアより引用)
なんだってーー!!
山海関がいつの間にか東端じゃなくなってたなんて!
ちょっとショックだったよ・・・。

そりゃ、こんなに始点が1000km以上も東に動けば、詳しく測れば2500kmも伸びるだろうよ・・・。
それにしても、『山海関』は、歴史好きには堪りませんよね〜。
名将・袁崇煥が守り、サルフの戦いに勝利して勢いに乗ったヌルハチ率いる女真族ですら最後まで落とせなかった、『万里の長城』有数の要衝。
山と海が交わる所にある為に付けられたその名前が、シンプルながら風情があってとても素敵。
近世・近代の中国史において、頻繁に名前の出てくる歴史上の重要な関所です。
ちなみに、第二次世界大戦前に『満州』の事を『関東州』とも呼び、そこの軍が『関東軍』って名前でしたが、その理由は『山海関の東側』だから『関東』って呼ばれていたんですよ。日本の『関東地方』とは全然関係ありません。日本の『関東地方』は『箱根の関の東側』だから『関東地方』ですから。
なんか、この万里の長城の始点が変わって総延長が伸びたニュースは、こうなると微妙な感じだなぁ。
『山海関』、たとえ万里の長城の始点ではなくなったとしても、『天下第一関』という呼称は、そのまま変わらずにいて欲しいものですね・・・。
そのうちお金を貯めて、『山海関』も見に行って見たいものですね。近いところで、北京の故宮や明の十三帝陵なんかも一緒に出来れば。
そんな感じで、おしまい。
ちなみに、この記事で使用している地図は、『白地図、世界地図、日本地図が無料』さんのものを使用させて頂いております。
感謝です。