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2009年06月06日

いつの時代も裏工作が大事

いや、あれですね。
最近話題の、『イギリス議会』発のあれこれ。
いろいろ、大変ですよね。


私が『イギリス議会』って単語を聞いて、真っ先に思い浮かべるエピソードは、1840年4月に行われたある予算に関する決議です。
対清国の戦費に対する議会決議。
つまり、『阿片戦争』を行う為の予算決議です。

「・・・その原因がかくも不正な戦争、かくも永続的に不名誉となる戦争を、私はかつて知らないし、読んだことさえない。・・・」
(平凡社発行 陳舜臣著 『中国の歴史 第十三巻 斜陽と黎明』 95ページより抜粋)
これは、戦争予算に反対したグランドストン議員の反対演説の一節です。

麻薬の密貿易の為に、国家が予算を組んで戦争を起こす。

そもそも、清国の欽差大臣・林則徐が徹底した『アヘンの密売禁止』は、当たり前と言えば当たり前過ぎる事でした。だって、麻薬として禁止されているものを取り締まるっていうだけなんですから。
あまつさえ、林則徐は没収したアヘン1箱につき、茶葉5斤(約3kg)を与えています。没収した麻薬の代金として茶葉を支払っているのです。普通に考えたら、イギリスの麻薬商人がどう考えても悪いのです。

そして、麻薬貿易が出来ないならとイギリスの全ての商人が清国から出て行った後も、アメリカ商人などはアヘンの密貿易をせず、清国内で正当な貿易を続けていました。
イギリス商人はアメリカ商人にも自分たちに付き合って貿易をボイコットするよう頼みましたが、そんな馬鹿な話をアメリカ商人は聞き入れませんでした。むしろ、イギリス商人が居ない状態でアメリカ商人は市場の独占状態だったのです。
そして、イギリス商人の中にもアヘン貿易などせずに普通の貿易をしたかった人も沢山居たのです。
しかし、アヘン商人の意を受けた政府の命令を無視してアヘン以外の普通の貿易をしようとするイギリス商人は、なんとイギリス軍の軍艦に捕まって中国の港に入港できなかったりしていたのです。

麻薬を扱っている自国の商人の為、そしてそのアヘン商人達が議員や政府に献金やロビー活動を行っているとはいえ、戦争反対の英国議員は沢山いました。

しかし、予算は、
  賛成 271票
  反対 262票
わずか、9票差。
たった5人の議員が反対票に回れば戦争予算は議会で可決されず、阿片戦争は起こらなかったのです。
まさに、歴史の分岐点。

阿片戦争がなければ、今の中国どころか日本がどうなっていたかも分かりません。
阿片戦争で清国がイギリスに負けた事は、日本国内に危機感を生み、それが明治維新への原動力の一つになっている訳ですから。


まあ、ここから思う事は、政治家に対する献金やロビー活動は大事だなぁ、と言う事。
見た感じ、衆議院選挙も近い所為か、『国際的な基準から』とかを名目に、叩きやすい所を叩いているなぁ、と。
税金・議員定数・外交政策、ここら辺でにわかに人気取りを始めると、そろそろ国政選挙も近いなぁって感じになりますね(苦笑)。

個人的には、エロ産業っていう陰にいるべきものが最近はあまりにも表に露出しすぎなので、少し冷静に業界の立ち位置を見直すには良い機会だとも思います。
例えば、エロビデオやエロ漫画は、テレビアニメとかにならないじゃないですか。エロゲは、ちょっと世間の目につき過ぎな感がありますよね。
表に出すぎて不要な注目を集めると、いつぞや起きた事の様にろくな事になりませんよ。
今から何年も前、野球の球団持つ為に『ソフトバンク』はあっという間に手のひら返して、数多くのエロゲ原画集とかが絶版になりました(『はじめてのおるすばん』の目覚ましとか販売してたんだぜ、あの会社(笑))。
『角川』がコンプとかあそこら辺で、メディアミックスって名目で協力している様に見えるけど、アレだっていざとなったら絶対手のひら返すから。
ホントは、ここら辺の出版や音楽の業界が、政治家や官僚への働きかけを手伝ってくれると良いんですけどね・・・。まあ、手伝ってるのか、いないのか、私は知りませんが。


正義や理想だけで歴史が動く事は滅多にない、という感じ。
おしまい。
posted by 淵明 at 16:38| Comment(0) | TrackBack(0) | エロゲ
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